12月7日 (水)  まだ、のこと

とうの立ったお嬢さんを広く公開してもあまり役に立たないと思いましたので、昨日の日記の写真は、ふだんよりすこし控えめな大きさにいたしました。

それでも、写真はまうかめ堂さんにとってなにか好評であったようです。あれは何をしていたのですかというおたずねをいただきました。

セブンアップの入った紙コップをかかえてストローをくわえたお嬢さんは、セブンアップを吸い上げているのではなく、じつはぶくぶくと息を吹き込んでいました。頬まわりの微妙なちがいに、まうかめ堂さんは気付いたと見えます。

写真を撮影していただいた時の様子を思い出してみますと、あの時、お嬢さんはじぶんのぶんの昼食をほぼ食べ終えており、いっしょに写っているおふたりが、食事を中断してなにかの話に夢中になっているのを、座ってぼんやり見守っておりました。

話があとさきになってしまいますが、この写真が撮影されたのは、この大学のファカルティクラブといういかめしいところで、午後からお話をしなければならない日のお昼でした。

お昼ごはんはおいしかったけれど、ほんとうはこんなところでぶくぶくしている場合ではなく、どこかで原稿を読み上げてみて、声の大きさや話の早さを確認したいなあと思いながらも、ついぶくぶくしてしまっている、このような瞬間が、あの写真にはあったことになります。

あの写真のあと、一行は予定されていたもうひとつの用件として、大学院の授業に出て、授業の感想をお話する、ということを行いました。

発表予定時間の30分まえに会場にたどり着き、これでやっと原稿のチェックができる、と思ったお嬢さんが、かばんをあけて原稿が入っていないことに気付いて蒼白になるのは、このぶくぶくから約3時間後のことです。

写真は、ハーバード大学法学部の図書館棟です。道を急ぐお嬢さんの前方には、きのうの写真でいっしょに写っている方々がちらりと映りこんでいます。


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