9月16日 (金)  英語のこと

きのうは、アーキヴィストの見習いをさせていただいている研究所に、オーストラリアからお客さまが来られました。お客さまはふたりで、実際に大学で社会科学の研究をされている方と、その大学の社会科学関係の研究所のマネージメントをされている方です。

上司にあたる助手の方が、ちょうど外国に出張しておられたので、史料の説明はもうひとりの助手さんとわたしで行いました。日本語をとても上手に話されるひとりの研究者の方は、あとの用件があるということですぐに中座され、あとにはマネージメント担当の方と助手さんとわたしが残りました。

3人のあいだの共通の言語は英語か中国語です。どちらを選ぶか考えたあと、けっきょく説明は中国語で行うことになりました。中国語のほうが、3人が持つ専門用語の語彙数が多く、聴き取りがわからない場合は手にとっていただいて説明ができるからです。といっても、わたしの中国語は大学で1年習っただけですので、大部分の説明は助手さんに通訳をお願いしました。史料の説明が終わったあとは、お弁当をいただきながら組織の説明をして、だいたい時間になりました。

書庫に戻ろうとしたところ、所長さんから、お客さまを次の訪問場所まで送っていってもらえますかと頼まれました。研究所から次の訪問場所までは、乗り継ぎを1回して、歩く時間も含めると30分ほどかかります。荷物を持ち、きっぷをかわりに買って、いっしょにとことこ付いて歩きました。

30分いっしょにすごすと、なにかお話をしなくてはなんとなく間がもちません。オーストラリアには地下鉄がありますか?とか、ご家族とごいっしょにお住まいなのですか?とか、犬と猫とではどちらがお好みですか?とか、たどたどしい会話をしながら、ああ、やはり英語も勉強しなくては、と強く思いました。こちらが伝えたいことを伝えるために、というよりは、せっかく見学やレファレンスにおいでになった方に少しでも便利がよいように、です。

英語をしなくては、とそわそわしているのには、もうひとつ理由があります。
来年の2月から3月にかけて、再びアメリカに出かけることになりました。今度は、旅行やお仕事に関するすべての用件をひとりでしなければなりません。季節が冬なので、飛行機が遅れたりするかもしれず(きっぷはまだ買っていませんが、アメリカの飛行機会社がこれからどうなるかも心配ではあります)、今からなんとなくおなかがしくしくしています。

写真は、ハーバード大学フォッグ美術館の入り口です。この美術館では、フラ・アンジェリコの絵を初めて見ることができました。



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