10月18日 (水)  ジェラート問答のこと

昨日は火曜日であったので、まうかめ堂さんと夕食をいただきました。

スペイン風軽食をいただいたのち、食後の甘味をいただくため、お嬢さんとまうかめ堂さんは、夕食をいただいたお店のすぐ近くのジェラート店に立ち寄りました。

このジェラート店では、400円を支払うと、手ごろな大きさの紙製ジェラート容器に3種類までのジェラートをよそって下さいます。ジェラートには、牛乳と卵を主成分とした濃厚な風味のものと、果汁や果実酒を主成分としたさっぱりした風味の2種類があり、ショーケースにはそれぞれの風味が日替わりで6種類づつ、計12種類並んでいます。

お嬢さんは濃厚な風味のものを3種類、まうかめ堂さんは濃厚な風味のものを2種類、さっぱりした風味のものを1種類よそっていただき、席に就きました。

以下は、ジェラートをいただきながら、まうかめ堂さんにお嬢さんが語りかけた言葉の抄録です。いくつかの固有名詞が登場いたしますが、そうであってもどこかに残しておくべきものであるとまうかめ堂さんが励ましてくださったので、以下に載せておくしだいです。

すた:このオレオ味のジェラート、うまうまですよ。

まう:知っています。それは以前いただきました。

すた:オレオでこれほどうまうまなら、ビスコでこれをこしらえれば、もう相当にうまうまでしょう。なにより滋養も豊富ですし。

まう:ビスコというのは、箱に男児が描かれているあれでしょうか。

すた:あれです。
そう、あの男児はむかし、小児用救命丸に描かれるほどの虚弱児でした。ですが彼はビスコによって成長し、のちにはマラソン選手となり、キャラメル箱に描かれに至るのです。
大会のおり、給水所で他の選手が清涼飲料や水に手をのばす中、彼は断固としてビスコを手にとり走り続けました。いいですか、水なしでビスコです。
ですが、彼はしだいに走りに行き詰まりを感じるようになり、オリンピックののち、ついに命を絶つに至るのです。「あと300メートル足りませんでした」と。
命を絶った彼は、その後メーカーを越え、現在は天使の姿となって菓子業界を見守っているのです。

まうかめ堂さんが咳き込みながら悶絶する姿を久しぶりに見ることができました。

このジェラート店は、ジェラートが美味であることのほか、店内に大きな猫が数匹うろうろしていることも大きな魅力です。甘噛みをする猫もおりますが、どの猫もだいぶん年をとっており、たいてい静かに丸まったり伸びたりしています。

写真は、地下鉄のハーバード駅前です。

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