11月26日 (日)  酉の市のこと

東京では、歳末の風物詩として酉の市という縁日が11月になると各所に立ちます。土用丑が、年によって1回だったり2回だったりするように、酉の市も年によって2回の年と3回の年があります。

ことしの酉の市は3回あり、そのうち2回はおわりました。三の酉は、あすが宵の日、あさってが本縁日になります。東京における酉の市のうち、もっともにぎわうのは浅草や千住ですが、東京の中心部であれば、渋谷の宮益坂と新宿の花園神社が大きな催しになります。

二の酉の本縁日の日である11月16日、お嬢さんはアーキヴィストの見習いをさせていただいている研究室が主催する研究会に参加したあと、新宿のイタリア風居酒屋に移動し、ことし最後の研究会の忘年会もかねた夕食会に参加していました。

夕食会の参加者のうち、いちばん年若なのはお嬢さんでした。主催者の先生から、きみを食卓上の幹事に任ずるので、なんとなくの予算は念頭においた上で、なんでも好きなお皿を注文しなさいと言われたお嬢さんは、とりあえずのアルコールを注文したのち、5皿のティラミスと5皿のジェラート盛り合わせ、2皿のパンナコッタを注文し、皆の度胆を抜くことに成功しました。

ピザをいただき、ハムをいただき、ムール貝を山のようにいただくと(お嬢さんのふがいなさを見かねたどなたかの先生が、気をきかせてムール貝を注文してくださったのですが、お嬢さんも同じものを多めに注文していたのでした)、時計は10時を過ぎていました。

ふだんであればここで帰宅するお嬢さんでしたが、その日はワインをいただいていたせいか、ゴールデン街に連れて行ってあげるからいっしょにどうぞ、という九州から来られた先生のお言葉に、ほいほいと付いて行きました。

はじめてのゴールデン街で焼酎をいただいたあたりから、お嬢さんの記憶はよろよろとしてきます。花園神社の酉の市を見ますのでお先に失礼いたします、といってゴールデン街を出たのがおそらく12時前で、午前1時に帰宅した時、お嬢さんはおかめの書かれた切山椒の袋と大きな熊手を持っていました。

しかし、お嬢さんのお財布からはなにも出ていっていません。これはどうしたことでしょうか。

写真は、板門店の展望台から、一帯を警備しておられる各国の兵隊の方をとったものです。これはお嬢さんが撮った写真ですが、このころはデジタルカメラが現在ほど普及しておりませんでしたので、この画像は写真をスキャナでおこしたものです。

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