12月3日 (日)  サージェリーのこと

先月来の日記で何度か書いたとおり、昨日お嬢さんは歯の小さな手術をうけました。

お嬢さんはひとりでくらしているので、日帰りの小さな手術とはいえ、ひとりで病院にでかけるのはなんだか心配です。週の大半が東京勤務である父親に付き添いをお願いしたところ、その日はちょうど長崎に出張して東京にはいませんという返事がかえってきたので途方にくれていたところ、運よくまうかめ堂さんが付き添いを申し出てくださいました。たいへん感謝いたします。

手術は朝9時半に予定されていましたが、お嬢さんが名前を呼ばれて部屋に入ったのは10時すこし前でした。
手術の場所は、口腔外科の診察室の中でも窓側の日当たりのよい診察台で、診察台のまわりには執刀の先生のほか、脈や血圧を管理する機械を見ていてくださる看護師さんがひとり、手術機具を渡したり口の中を洗い流したりする助手さんがひとり、また、手術のようすを見学にこられたらしい先生方や学生さんたちが数名おられました。

以前撮影したフィルムを見せていただきながら、手術の手順や予想される術後の痛みや腫れなどの説明を受けると、椅子を倒して手術がはじまります。歯茎に麻酔剤を塗って麻酔の注射をしたあとは、機具の落下をふせぐ不織布が顔に掛けられました。

麻酔をされているので痛みは感じませんでしたが、歯を取り除く作業には、対象となる歯を揺り動かしたり引っぱったりする力がかかります。それらは麻酔下であってもなんとなく感じられるもので、のんびりと口をあけながら、口腔外科の先生には体力が必要なのだなあとお嬢さんは考えておりました。

しばらくすると、執刀して下さっている先生がなにかに苦慮しておられる気配が伝わってきました。埋まっている歯の根が予想外に長く、かつ曲がっており、引っぱってもなかなか抜けてこないとのことです。手術がはじまってから1時間ほどたったところで一度休憩があり、最後の根が取り出されて縫合がおわった時、時計はだいたい11時半をさしていました。

その後、根が残ったり神経が傷ついたりしていないか確認するためにレントゲンを撮って、手術は終了しました。取り出された歯を見せていただくと、歯はいくつにも分割されてほとんど形を留めていませんでしたが、最後に取り出された根だけは、太く長い形をしっかり留めていました。

先生のお話によれば、埋まっていた歯はほんの少しの歯肉の隙間によって外部に繋がっており、また、少し虫歯にかかっていたとのことでした。だから痛んだのでしょう。

手術のあと、お嬢さんは会計をすませ、お薬を受け取ったあと、まうかめ堂さんに送られて無事帰宅いたしました。抜糸(5針縫いました)や消毒は、お嬢さんを大学病院に紹介してくださった近くの歯医者さんがして下さいます。

手術から1日半が経過した現在、お嬢さんは強い痛みと腫れに襲われています。ですがおなかはすくもので、なにかやるせない思いがいたします。

写真は、日本航空国際線のビジネスクラスの食後のデザートです。このような差し入れをしてくださる優しい方を、お嬢さんは切に求めております。

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