7月27日 (木)  おきゃくさまのこと

きょうは、アーキヴィストの見習いをさせていただいているかたほうの研究室に、アメリカから史料をさがしにお客さまが来られました。

研究室で史料を閲覧するのに、予約や紹介状は必要ありません。ですが、短い日程の中であちこちの史料をさがさなければならない場合や、外国を含む遠いところからおいでになる場合などは、事前に日程とさがしている史料の領域などを知らせていただくと、研究室に着いてすぐ史料を見ていただくことができるようになっています。

そのために、書棚のあいだをくぐったり這ったりして準備をしておくこともお嬢さんの仕事です。

きょうおいでになられたお客さまは、お嬢さんが昨年ファカルティクラブというところで史料の小さなお話をしたおり、お客さまとして話を聴きにきてくださっていた方でした。お話のあとの懇談会でお嬢さんに話しかけて下さり、いつか日本に伺いますのでよろしくとご挨拶をいただいていた方です。

研究室が開く少し前に研究棟の前を通ると、池のほとりのベンチに腰をおろし、ヘッドホンで音楽を聴いておられる僧服姿の方がおられました。

少し近付くと、彼は昨年お会いしたきょうのお客さまでした。彼は学生でもあり僧でもあるのですが、きょうは初めて伺う場所でもあるし、ということで僧服を来てこられたのだそうです。西洋風にいえばジャケット着用のようなものでしょうか。

3週間ほどの日程で全国を見てまわるとのことでしたので、ご挨拶やお茶はせず、すぐに史料の相談と出納がはじまりました。このようなものですか、と、いくつかの史料を書庫から持ってきて見ていただき、もうすこし新しい時代のもの、とか、ブックレットよりドキュメントをより見てみたい、などのリクエストに応じて別の史料をさがしてきます。

たとえば定期刊行物では、ここにない号は近くのこの大学にあります、とか、復刻がこの出版社から出ています(そうすると、帰国して自分の大学の図書館に購入希望を出すことができます)、とか、ウェブサイトで画像を見ることができます、ということをお知らせすることもあります。

また、それぞれの史料館や図書館の位置と開館時間と休日をつきあわせて、どの日にはどこで何を眺めるのがよいか計画を立てるお手伝いをすることもあります。

お客さまは今日で閲覧を済ませる予定でしたが、たくさんの見るべきものが出てきたため、再びおいでになることになりました。

写真は、ハーバード大学のメモリアルホールの外壁につけてあるなにかの紋章です。

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