9月18日 (月)  棗のこと

少し前までは、梨や西瓜をしぼって果汁をいただいていたのですが、西瓜は季節がおわってしまい、梨も送られてきたものをいただいてしまい、お嬢さんの手許には、今のところしぼる果物がなくなってしまいました。

ですが、食卓に甘味がないのはなんだかもの淋しいので、最近は漢方の乾物に甘味を加えて煮だしたものを冷やしていただいています。

お嬢さんの手許には、銀耳と煮ていただいていた龍眼と紅棗がまだまだ残っています。きょうは紅棗を煮てみました。

紅棗は、完全に乾燥したものではなく少しやわらかさが残ったものを用います。料理鋏で種をさけていくつかに切り、種といっしょに煎じ鍋に入れ、水と氷糖を加えて火にかけます。お嬢さんのところの煎じ鍋の容量は800ccほどですが、棗は10ほど使ってみました。

湯が沸いたら、火を弱めて30分ほどかけておきます。メープルシロップほどの色が出たら火を止め、冷めるまで置いてからジャーに移し、冷やしていただきます。

棗の煮出液には、滋養成分のほか、眠りを深くしたり、気分を落ち着かせたりする作用があるのだそうです。のんびりした甘味と、なんといいますか、茸山の土のようなもたりとした風味があります。

お嬢さんはこの風味がそのままでもとても好きですが、風味の調製に生姜を入れたり、滋養強化のために人参を入れたりする場合もあるようです。

きょうは、このほか、求めておいてずっと使う機会のなかった金針花を炒めていただきました。これは夏に咲く花の蕾を乾燥させたもので、やはり、心身を落ち着かせて眠りを深くする作用があります。

写真は、郷里に届けられていた桃です。

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