10月26日 (金)  米国野球のこと

お嬢さんはスポーツがたいそう苦手です。水につかることがいくぶん好きですが、共同作業や競争をともなうスポーツにはまったく関心がありません。

そのようなわけで、お嬢さんはスポーツ番組にもあまり関心がありません。ちいさなころは、定時のプログラムを圧して放映される野球や相撲番組はお嬢さんの仇敵でした。

いとこ夫婦がアメリカに住んでいるので、お嬢さん一家は2度アメリカにでかけましたが、そのたびに、いとこ夫婦が野球観戦を滞在プログラムに組み入れて下さいました。考えるに、野球観戦は入場料と適度な飲食料を支払うだけで、たいそうおもしろい体験ができるよい場所であるからなのでしょう。

日本野球と米国野球の観戦のしかたの大きな違いは2つあるように思われます。

ひとつは、米国野球には応援団や、応援団ごとの席の区分がありません。アメリカはたいそう広いので、応援する球団を追って移動するのが大変なのだと思われます。

そのため、野球場にいるのは圧倒的なホームのファンと、ごくすこしのアウェイのファン、あとは、どちらのファンというわけではないが野球を観戦したいファンです。

いとこ一家といとこの夫一族は熱心なレッドソックスファンです。カムデンヤードでオリオールズとの試合を観戦したおりには、周囲のブーイングや野次のなか、一族はそろってレッドソックスを応援し続けました。といっても、近隣とのあいだで殺伐とした空気が流れることはなく、なんといいますか、大声を出し合うこどものけんかのようなものです。

もうひとつは、試合の前に必ず起立して国歌斉唱が行われることです。国歌はかならず生演奏され、独唱のこともあれば合唱のこともあります。あちこちの球場から声のかかる、「野球場国歌歌手」のような人もいるのですよ、といとこが教えてくれました。

テレビでながめる野球の試合は、アナウンサーが親切に実況をしてくださいますので、全体像や試合配分が把握しやすくなっていますが、野球場でまんじりとすわっている限り、おお、と思うプレイはあまり多くありません。なんといいますか、のんびりとした間合いを、大画面に映し出されるゲームを見たり(シカゴの球場には大画面もなかったようなおぼえがあります)、体操をしたり、客席を出て売店でレモネードを飲んだりして過ごすのが、米国野球なのだろうとお嬢さんは勝手に思っています。

きょうは出来事の記事ではなく、なにか思うことを書いたような記事になってしまいました。本当は、季節に因んで、有毒茸による中毒および茸狩りの注意などを書こうと思っていたのですが、これはそのうち書くことにいたします。

写真は、リグリーフィールドの点灯試合の様子です。

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