10月31日 (水)  続・父の荷のこと

すこし前の日記では、父が農村の直売所で求めたいろいろな品物を送って下さったことを書きました。見習いの身の長いお嬢さんにとって、こういった贈り物はたいそう助けになります。

お嬢さんの家では、祖母と母もときおりたべものを送って下さいますが、父の荷とのちがいは、祖母と母の荷はいわゆる「オールインクルーシブ」であるということです。たとえば、ねぎとごぼうとにんじんとだいこんとさといもとこんにゃくと味噌が入っていると、それは豚汁もしくは芋汁をこしらえなさいというサインであり、郷土食である中華そばの生麺には、炒肉とめんまときゃべつとねぎとセットになって届くといったぐあいです。

せんだって、父が送って下さった荷は、ヤーコンという謎の芋野菜がたっぷりと、紅芯大根の小振りなものが数個、さまざまな色と形の馬鈴薯がたっぷりと、玉蒟蒻の大袋が1つ、刺身蒟蒻がつごうで1キロほど、あとは汁の漏れたいちぢくの蜜煮でした。お嬢さんの郷里の県には蒟蒻の名産地がありますので、父はこの地域に用があって出かけたものと見えます。

「重い荷を荷造りしていただきありがとうございました。ところで、この荷物に動物質のものは入っていないのでしょうか、あと、これだけ汁の漏れるものが「書類」という名目になっているのは不思議ですねえと小包便の方がおっしゃっていました」と、荷物安着の知らせを電話で父にすると、父からは、秋なので蒟蒻を食べて精々減量に励むようにとの返事がありました。

しかし、うっかり辛子酢味噌を切らしていたために、お嬢さんが刺身蒟蒻にありついたのは到着の2日後になってしまいました。

昨日は、前回の荷に入りきれなかったぶんとして、ラフランス種の洋梨の大きなものが20個、玉蒟蒻の大袋が2つ、洋風蒟蒻麺が3袋、赤と黄色と黒褐色のパプリカがたくさん、慶弔の引出物と思われるだしセットが1セット届きました。

前回の荷とあわせて、これらの材料からどのような料理をこしらえればよいか、お嬢さんはうれしくも途方に暮れているところです。

写真は、お嬢さんの郷里の家の近くにある史跡です。自転車で10分ほど走るとこの場所に着きます。また、この史跡を抜ける道は、お嬢さんの高校時代の通学路でもありました。

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