2月2日 (金)  ぎょうざのこと

水曜日は、父親が仕事で宿泊をともなう上京をしていたので、おたがいの仕事がおわった夕方に待ち合わせをして、いっしょに夕食をいただきました。

父親は水道橋に宿をとっており、お嬢さんは銀座で仕事をしておりましたので、待ち合わせはお茶の水ということになりました。父親とは、よくお茶の水で待ち合わせをします。

お茶の水で待ち合わせをすると、ふだんは神保町に出るすこし前の中国料理店にでかけるのですが、水曜日は趣向をかえて神保町まで坂を下り、大通りから一本入った通りにあるぎょうざ店にでかけました。

このぎょうざ店は、むかし大学で中国語と中国文学を習っていたおり、先生が教えて下さいました。神保町にでかけて資料や書籍をさがし、手軽においしい食事をいただいたうえでお茶をいっぷくいただいて帰宅するモデルコースとして、このぎょうざ店の名前をあげておられたのだと思います。

ぎょうざ店は、4人掛けの食卓が4つか5つほどの、たいへん小さなつくりです。メニューは焼ぎょうざと水餃子と肉饅頭の3種類で、焼ぎょうざは個数を選び、ごはんやお味噌汁と組み合わせていただくこともできます。

お嬢さんと父親は、焼ぎょうざ8個とごはんのセットをひとつづつ注文し、加えて水餃子をひとりぶん注文しました。焼ぎょうざは野菜の甘味が濃く、水餃子はしこしこした皮がよい厚さで、どちらもたいへんおいしくいただきました。

ぎょうざ店には、いつでかけても、背広を来た会社員ふうの方々がたくさんおられます。

ひとりでお店に来られた方が、背広を椅子に掛け、瓶ビールをコップにあけて飲み、ビールの友として付いてくる煎り豆をかじりながらぎょうざを待ち、ぎょうざの載った皿がやってくるなり、熱いところをさっそくいただいて心から幸せそうな表情になる一連の経過をながめていると、お嬢さんもいっしょにうれしくなるような感じがします。

そのような時は、なぜか、オルガンとソプラノによるアリア「羊たちは安らかに草を食む」が頭の中で流れ出します。アルコールをいただいているのに騒々しいところがまったくなく、みんながおいしそうに食事をいただいているためでしょうか。

写真は、ハーバード大学ロースクールにあるカフェテラスです。ロースクールのカフェは自分でお皿に食事をのせてレジに持ってゆく方式で、英語があまり上手でなくても食べたいものにありつくことができます。スープのようなものは、中国ふうのホットアンドサワースープです。

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