3月9日 (金)  西洋なますのこと

きょうは、アーキヴィストの見習いの仕事のあと、帰宅のとちゅうで農協の直売店に立ち寄りました。

直売店の、ドアを入ってすぐの場所は、いわゆる「きょうの特売品」のコーナーになっており、きょうはにんじんが特売されているようでした。

眺めると、にんじんのはいった箱のわきに袋がおいてあり、にんじんを好きなだけ詰めて定額で販売しているようです。お嬢さんはにんじんをよくいただくほうなので、さっそく袋を手に取りました。

どのぐらい詰めればよいものか、そろそろとにんじんを詰めていると、青果販売担当の方がこちらにやってきました。

「もう残りが少ないので、どうです、全部もっていきませんか。袋からはみでたぶんもひと袋として計算いたしますよ」

好意に甘えて、箱のにんじんを手分けして袋に詰めると、袋はひとつと半分、本数にして17本になりました。

精肉やお豆腐などの買い物もあったので、みっしりと重い買い物袋を提げて帰宅することになりました。

帰宅して夕食をいただいたあとは、さっそくにんじん料理にとりかかりました。

まず、太さの均一そうなにんじんを選び、皮をひいたあとごく薄く切り、薄切りを何枚か重ねてごく細く切ったものをボウルにひとつこしらえました。

次に、市販のイタリア風ドレッシングをべつのボウルにひとびん空け、蜂蜜で少し甘味を増やしたのち、乾燥バジルやオリーブ油を加えて味をととのえ、調味液をこしらえました。

にんじんのスライスに調味液を加えて混ぜ、すこしおいて嵩が減ったらタッパーに詰め、冷蔵庫にしまいます。翌日には味がなじみますので、もういただくことができます。

このようにしてこしらえたにんじんの西洋なますは、葉もののサラダのいろどりやベーグルサンドの中身などとして重宝します。パンと西洋なますとクリームチーズと鮭の薫製とスープがあれば、朝食の準備はたいへん楽です。

にんじんをごく薄く、ごく細く切ることは少したいへんですが、お嬢さんは実家において毎年大量のなますをこしらえており、にんじん4本ぐらいの分量はさほど苦になりません。

なにかうまい手を考えるより、まず着実な方法で手を動かすこと、というのは、なますにおいても、実はアーキヴィストの仕事においても大切なことのように思われます。

写真は、郷里の街道すじにある餅茶屋で出しているあぶり餅です。写真ではあぶった餅に納豆をまぶしていますが、とくに注文すれば、納豆をまぶした状態の餅をあぶって下さいます。納豆のほかにも、甘味噌を塗ってあぶった餅や、胡桃を摺ったものを塗ってあぶった餅もあります。



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