5月17日 (木)  のりすごしのこと

あたらしいアーキヴィストのお仕事をはじめてから、あしたでちょうど3か月になります。

史料のおいてある部屋の片付けとセットアップからはじまった作業も、役割分担をしたり、用具をより便利なものに替えていただいたり、あたらしい史料がみつかったりといろいろな出来事がおこるなかで、ちゃくちゃくと進んでいます。

それらの成果は本のかたちで出されるほか、いろいろなところで活用されることになるようです。

アーキヴィストというお仕事には、昨今すこし目がむけられるようになりました。海外でディプロマを取得したことや、なにか大きな史料公開プロジェクトの立案にかかわったりしたことを「肩書き」にして、お話をしたりコンサルタントをしたりする方もおられますが、お嬢さんの触角はその方向にはあまり向きません。

なんといいますか、お嬢さんは、企画を打ち上げたり風呂敷を広げたりすることより、蓆の上の30キロのぜんまいの綿毛をもくもくと取り除いて太さを選別するような作業を好むようです。

アーキヴィストの仕事において、身に蓄えられる智慧の分量は、史料のために手を動かした時間に確実に一致するものであるように思われます。よい機会を与えられたことに感謝しながら、これからも作業を続けなければなりません。

いっぽう、早起きや、お休みが一日減ったことによる心身のくたびれもだんだん蓄積されてきたようです。

今日は、帰宅の電車ではじめて乗り過ごしをしてしまい、となり駅のすこし手前で目が醒めました。写真は郷里の猫の、寝ているか起きているかの境目あたりを撮ったものですが、電車の中のお嬢さんはおそらくこんなふうであったものと思われます。

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