7月25日 (水)  あまがしのこと

お嬢さんが高い熱を出したのは7月1日のことでしたが、仕事を休んで療養をしていた6日間、お嬢さんは部屋にあったさまざまな食品と、階下の大家さんがこしらえて運んで下さった滋養のある食品とで命をつないでいました。

大家さんが運んで下さった食品のなかでも、あずきをやわらかく煮てうす甘い味付けをし、ふだんより小ぶりに丸くした白玉を入れてよく冷やしたおぜんざいはたいそう口に合いました。

似たような食品をじぶんでも買っておいたはずだと思ってストックをさがすと、以前沖縄物産直売店で求めた「あまがし」の缶詰が出てきました。これもまた、お嬢さんの滋養回復にたいそう役立ちました。

きょうはすこし早く帰宅したので、夕食のあと、思い立って「あまがし」をこしらえてみました。

「あまがし」は、押し麦と豆類(小豆、きんとき豆、緑豆など)をやわらかく煮て、黒砂糖で甘みをつけた沖縄の伝統菓子です。ストックをさがした時に、ずっと以前に郷里から送っていただいた自家製造のあずきの水煮の缶詰があることに気づいたので、きょうは小豆だけでこしらえました。押し麦は、ときおりごはんに混ぜていただくことがあるので、買い置きのものを用いました。

押し麦を水に半時間ほど浸しておき、なべにあけて水を入れて水から火にかけ、沸いて麦がやわらかくなったら小豆の水煮と黒砂糖を加えます。黒砂糖のあくをとりながら少し煮込んだら、火をとめて蓋をして蒸らします。

「あまがし」は、あたたかいままでも、冷やして氷を浮かせても、かき氷をふりかけてもおいしくいただくことができます。生姜のしぼり汁をすこし入れていただくのが本式のいただき方のようです。

郷里に電話をしてみたところ、祖父母が夏まけをおこしているらしいことを教えていただきました。帰郷したらさっそくこしらえてみようと思います。

写真は、母の里の前庭です。農繁期であまり手を入れていませんが、山を借景にした、とても美しい庭です。

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