ここでは、中世イングランドの有名なカノン Sumer is icumen in 『夏は来たりぬ』(1280年頃 - 1310年頃)について説明いたします。
●楽譜と音楽
まずは写本の画像を。London, British Library, MS Harley 978, f. 11v.
※画像をクリックすると別窓でこの画像を開きます。
これは6声の曲で、Rota と呼ばれるカノンの一種です。
上4声はカノンを為し、下2声は Pes (=foot)と呼ばれるオスティナート声部です。
上4声は楽譜の上五段を順番に歌っていきます。
最初の声部が歌いだし、楽譜の一段目の(半分より少し前にある)赤い十字のマークのところに来たら次の声部が歌いだします。そして以下同様です。
下2声は楽譜の下の二段を始めから終わりまで必要なだけ繰り返します。
これも短いカノンを為していることがわかります。
実際に鳴らしてみるとこんな感じになります。