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まうかめ堂 BBS 過去ログ5


Re:ありがとうございます moto 【2004/12/15 10:19:50】
コメントに対するご感想ありがとうございます。私が研究していたのは、ラッススの宗教音楽です。

しかし、写本から実際に音にされている方々の方が、実践的な側面では、音楽学者よりも知識が豊富な面があると思いますよ。

学者というのは事実に対しては厳しいので、「彼は間違っている」とか「こんな変なこと書いています」とかの指摘は、お互い頻繁にしています。私が書いたCD解説に対して某先生がCD評で誤った指摘をされた時には、反論させていただき、訂正記事を出してもらいました…。

ただ、掲示板については、こうしてコメントも寄せられるところがいいところだと思います。また、私も寄らせていただいて、何かわかることがあれば、コメントさせていただきますね。

ありがとうございます がむと 【2004/12/14 19:39:11】
motoさん、初めまして。デュファイの件の勘違い、正して下さって有り難うございました。あのファロウズが改訂した版がでていたんですね。

なかなか、本格的な研究者には当たり前のことも、全然しらないで色々手をだしたりしているので、やっていることはきっと間違いだらけではないかと思います。是非いろいろおしえていただけると有り難いです。

Re:Re:ベッセラーのデュファイ全集 まうかめ堂 【2004/12/13 14:32:35】
moto 様、はじめまして!専門家の立場からの大変重要な補足説明、本当にありがとうございます。

なるほど改訂版は分冊によってはもう出ていたのですね。しかもDavid Fallowsによるcritical commentary は

> この改訂版に対する校訂報告です。

とのことですが、なかなかこういったそれぞれのものがどのように位置づけられているかということは、私のような素人にはわかりずらいところが多分にあるので、このようにご教示いただけると本当に助かります。

どうも「悪名高い」という言葉に過剰反応してしまった感じがするのですが、例えばNew Grove を読んでいても、「この項は悪名高い○○を用いているので内容は信頼できないかもね」みたいな excuse が本当に書いてあったりするのを目にすると、専門家がそんな風にいってしまっていいのだろうか、という率直な感想を持ったりもします。

それから、「まうかめ堂」も、当初の心積もりに反してだいぶ突っ込んだ話題を取り上げるようになってしまったのですが、何分にも完全な「独学」ですので、常々心もとなく思いながらHPを作りちらかしております。事実環関係の間違いから認識の浅はかさまで、不備な点は多々あると思いますので細かなことでもご教示いただけるとうれしいです。

それから、これは不躾で失礼かとは思いますが、また純粋に個人的興味からお聞きしたいと思うのですが、どのようなことを専門に研究されている or いらしたのでしょうか?

さしつかえない範囲でお聞かせいただけないでしょうか?

Re:Re:ベッセラーのデュファイ全集 moto 【2004/12/13 07:10:13】
はじめまして、かつてルネサンス音楽史を研究したものです。(今は、研究の現場から離れていますが…)

それにしても、まうかめ堂さんや、がむとさんなど、最近のアマチュア方々の情熱と、レベルの高い仕事振りには、驚嘆することしきりです。

さて、一連のスレッド読んでいて、事情を知らない方に、現代の音楽学者が悪名高い(?)ベッセラー版に手をこまねいている印象を与えかねないかと危惧して、老婆心ながら書誌情報を1つ補足させていただきます。

話題になっているベッセラー校訂Corpus mensurabilis musicae (略してCMM)のDufay全集ですが、第6分冊Cantiones(世俗曲の全集です)は、すでにDavid Fallowsによって1995年に改訂版が出されています。

そして、上でも言及されている
David Fallows, The songs of Guillaume Dufay : critical commentary to the revision of Corpus Mensurabilis Musicae

は、この改訂版に対する校訂報告です。つまり、楽譜自体も見直されて出版されているわけですね。

全集楽譜の改訂はコストと時間がかかるのですが、さすがにDufayクラスの有名作曲家については、徐々に進めるのではないでしょうか。たとえば、新全集が出版されているラッススですが、100年前にブライトコプフ社から出された旧全集も、少しずつ改訂されています。この辺の息の長い(悠長な?)仕事振りは、さすがヨーロッパという感じですが…。

Re:Maria Matrem Virginem まうかめ堂 【2004/12/08 14:39:05】
> テンポなど、これでかなりしっくり
> いっていると思いますよ。

こういう風に言ってくださると大変参考になります。MIDI 作成中に何度も聴いてるとだんだんわからなくなってくるもので…。(これはこのまましばらく放置して、しばらくしてから聴いておかしいと思ったら直すことにします。)

> それにしても、この写本焼けなくてよかったですね。

まったくですね。戦争するのはいいけど(いや良くないけど)燃やすなと言いたいですね。

がむとさんのところもどんどん更新されていて、ちょっとまだついて行けてなかったりします。(バンショワもまだあまり聴けてなかったりします。)ティンクトーリスも始められて、楽しみですね。

余裕ができたらちょっとじっくり拝見させていただきたいと思います。

Re:Maria Matrem Virginem がむと 【2004/12/07 23:51:38】
こんばんは。テンポなど、これでかなりしっくりいっていると思いますよ。まうかめ堂謹製という感じで、ちょっと他に無いMIDIですね。それにしても、この写本焼けなくてよかったですね。こんな美しい曲が我々に残されたことに感謝しなくてはいけませんね。MIDIを作ってくれたまうかめ堂さんにももちろん感謝しなくては(^^;

Re:Maria Matrem Virginem まうかめ堂 【2004/12/07 23:24:08】
感想を頂き、ありがとうございます。

同時代の最先端の音楽(Ars subtilior ですね(^^;)に比べれば非常に簡素な3声体ですが、旋律の美しさは類をみないですね。

> やはり信仰の「ちから」かもしれないですね(^^

これはほんとにそうかもしれません。巡礼の途上で巡礼者たちによって歌われた音楽ということですが、大勢の人に親しまれ大勢の人によって歌われた曲って時代を越えて心に響いてくるようです。

(しかし、あらためて聴いてみたらちょっとテンポが遅かったかもしれませんね。これは「まうかめ堂」にはよくあることなのですが……。夜中にまったり聴くテンポですね。)


Maria Matrem Virginem Myoushin 【2004/12/07 18:34:57】
とても綺麗な曲ですね。
まだまだ知られていない名曲は沢山ありそうですね。
ハープの音色が素晴らしいです。
しばらく、このメロディーが頭から離れそうもないです。
やはり信仰の「ちから」かもしれないですね(^^

Re:<やすらぎの歌>東京&千葉 まうかめ堂 【2004/12/06 16:16:24】
カラス様、はじめまして。

実はアウディテ・ノーヴァの演奏会には何度か足を運んだことがあるのですが、名倉さんの透明な歌声にはとても感銘を受けました。日本にも古楽向きのしなやかな美声の歌手がいらっしゃるんだなと思いました。

<やすらぎの歌>東京&千葉 カラス 【2004/12/05 19:52:10】
こちらのHPすばらしですね、うるうるきてしまいました。

さて、突然の書き込み失礼いたします、私がファンになっている、アウディーテ・ノーヴァや東京ヴォイシズなどでもご活躍中のソプラノ、名倉亜矢子さんが出演するコンサートをご案内させてください。

名曲、グリーンスリーヴズやダウランドのリュート・ソング、そして名倉ファンに根強い人気の子守歌(ララバイ)まで、名倉さんのノン・ビブラートの透きとおった声と歌の魅力を十二分に味わい、聖夜を待つ心も きよらかに洗われる・・・そんな おごそかなひとときとなることでしょう。

よろしければ、ぜひ一度聴いてみてください。

<やすらぎの歌>

ソプラノ* 名倉 亜矢子 リュート* 金子 浩 バロック ヴァイオリン * 小林 瑞葉

【東京公演】2004年12月21日(火)19時開演
近江楽堂(東京オペラシティ・初台)

【千葉公演】2004年12月23日(木・祝)14時30分開演
千葉市生涯学習センター(千葉駅より徒歩8分)

<チケット・お問い合わせ> 
沢井事務所 TEL: 042-394-9199 FAX:042-394-9040
         E-mail: office-sawai@mbn.nifty.com

「CONCERTSQUARE」に詳細が掲載されています。(※該当コンサートをクリック!)
http://www.concertsquare.jp/consch.php?month=200412

Re:ベッセラーのデュファイ全集 Myoushin 【2004/12/02 02:25:11】
ベッセラーのデュファイ全集の他には手に入らなかったですよ・・・
確かに買う人はほとんどいないでしょうね(^^
原典にあたってなんて、学者さまにお任せします。
ベッセラーのデュファイ全集にはお世話になったので、とてもじゃないけど足を向けて寝られないってとこです。
研究も日々進むので難しいところですね。
自分では大学に入りなおして(入試突破できたら・・・)音楽の勉強したいですね。

Re:ベッセラーのデュファイ全集 がむと 【2004/12/01 19:26:31】
なんだか誤解を招くことをいって、申し訳ありません……。しろうとがプロの仕事に『悪名高い』などと書いてははいけませんね。『問題が多い』程度に御理解下さい。平にお詫びしますm(_ _)m。

ベッセラーは演奏には耐えていると思うので、多分大きな問題ではないのでしょうが、例えば David Fallows, The songs of Guillaume Dufay : critical commentary to the revision of Corpus Mensurabilis Musicae などを併用すべきことを、何処かの学者さんが言っていたのを読みました。

>後進の研究者は悪口ばかり言ってないでなんとかしろよという感じもしますが、

うーん、ただやっぱり新全集が出ないのは、それを出してペイするかどうかと、Critical commentaryを使えばとりあえず学者の使用に耐える程度なのかもしれませんね。仕事としても、確かに超人的に大きいものになるでしょう。OEDは世界中に大量にいる大学学部生以上から本職学者まで、幅広い膨大な数の英語関係者が使うと思いますが、デュファイ全集は割合マイナー学問分野の音楽学者か、演奏家(これも多いとは言えないですね……)で、さらに扱う人はそのなかのまた極一部、ということがあるのではないかと……(書いていてちょっと寂しいですが)。

なんだかここのところ、まうかめ堂さん周辺で立続けに面白いことが起っているので、ついつい書き込みしています
(^^)。

ベッセラーのデュファイ全集 まうかめ堂 【2004/12/01 18:38:30】
よくよく考えてみると、「ベッセラーのデュファイ全集」の「悪名高さ」って、クスマケールの Scriptum de musica medii とか、分野は違いますがディールス+クランツの『ソクラテス以前の人々の断片集』なんかの「悪名高さ」と同じかもしれませんね。

学問の進展に伴い19世紀後半から20世紀前半に、ある種の集大成が作られることが望まれてその当時の巨人級の研究者がそれをやってのけたのだけど、その後のさらなる学問の方法論上などの進展によりアラが見えるようになってきたということなのでしょう。

勝手なことを言うなら、後進の研究者は悪口ばかり言ってないでなんとかしろよという感じもしますが、なかなかそうもいかないのでしょうね。おそらくこのクラスの仕事は現代では個人では不可能なのかもしれません。

でも OED なんかはこまめに update されてるみたいだし、不可能ではないんじゃないかな…OED と比較していいのかわかりませんが…。

あ、でも Scriptum de musica medii については TML で補完されてると言ってもいいのかもしれませんね。

なんか、変な話になってしまいました。

しかし、この BBS、 こういう感じでがむとさんと Myoushin さんが書き込んで下さるなら、スレッド方式のものにした方が見やすいかもしれませんね。


Re:La harpe de melodie Myoushin 【2004/12/01 17:45:18】
> デュファイのベッセラーによる全集など、
> 悪名高いらしいですよ。

そうだとすると、MUSICA ANTIQUAのは全部だめかもしれませんね(^^
どれが正しいなんて私には判断できないので・・・

Re:La harpe de melodie まうかめ堂 【2004/12/01 02:38:39】
毎回興味深い情報をありがとうございます。

> これはアラミレ写本ですが、もともと演奏が大変なのに、
> 写本のほうが間違い多いです。

そうだったんですか。それはほんとに殺人的なことになってるんですね。

> デュファイのベッセラーによる全集など、
> 悪名高いらしいですよ。

これも、そうだったんですか。
うちにあるデュファイの現代譜(シャンソン数曲)はやはりベッセラーのものだったと思うけど大丈夫かな…。(まあ、あの辺は大丈夫かな)

でも、ロンドン中世アンサンブルの「世俗歌曲全集」ってベッセラーを使ってたんじゃなかったですか。

> Canon.Misc.213届きました!

おめでとうございます。(←これ、変ですか…。)
あらみれブログの方にコメントさせていただきましたが、うちの Mozilla からの書き込みがうまくいかず何回も編集しなおしたので、もしその通知のメールが何通も届いてたりしたら、すみませんm(__)m。


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